理念
我々は、ネパールに住んでいるチベット人やネパールに住むヒマラヤの人たちの眼科耳鼻科医療支援活動を行っております。
2年間ネパールの国際医療にかかわり、この度3か月ネパールに滞在し現地の眼科耳鼻科医療を支援しながら実際に現状をみて必要と感じた以下の3項目を目標に活動しています。
- アイキャンプの活動を現地で行いヒマラヤ地域のアイキャンプ活動が少ないことを肌で感じました。そのため我々が続けているNAMO BUDDHA寺院でのアイキャンプを毎年続けることでネパール語のあまり話せない山の民(チベット人やヒマラヤの民)の眼科耳鼻科医療を支援します。そして可能であればゴルカ地方、マナン地方、ムスタン地方などのヒマラヤ地方の地域にもアイキャンプ支援を広げていきたいと思っています。
- 最終的には自分たちの力で自分たちを治療、支援できるようにこれらの地域の人たちの中から現地医師を育成します。医学大学就学前の学生の中から成績の優秀な医師希望のあるヒマラヤ、チベットの学生の里親を探し医師になるまで支援します。医師になった後は3年間我々の組織に協力してもらい現地医師として一緒に働くことで日本の知識や技術も習得してもらいます。
- 独居老人が多く、劣悪な環境で生活しています。そのため、病気にかかり亡くなる人も少なくありません。子供の支援をする孤児院、僧侶の支援などは多いネパールですが、老人に対する支援はほとんどありません。そのため、老人ホームを建設し、彼らが最低限の生活を営めるように支援をします。
沿革
2009年3月22日-24日 | 第1回NAMO BUDDHAアイキャンプを施行 3名のボランティア医師、看護師で現地の眼科医会と協力。 外来:483名 手術:39件 |
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2010年3月2日-4日 | 第2回NAMO BUDDHAアイキャンプを施行 12名の日本人チームを派遣し、現地の眼科医会と協力。 外来:550名 手術:67件 メガネ処方:237名 |
2010年3月27日 | NAMO BUDDHA 1ヶ月後検診 どのアイキャンプも術後フォローが難しいアイキャンプで全員診察、眼鏡処方を行ってきました。 |
2010年4月1日 | NGO団体 EArTH 設立 現地での活動を持続したいメンバーでボランティア団体EArTHを設立。 |
2010年12月 | パチカル キャンプを施行 日本人チーム6名、ネパール人医療チーム9名が参加。 外来:1413名 手術:126件 |
2011年3月 | 第3回NAMO BUDDHAアイキャンプを施行 眼科、小児科、形成外科の3科、日本から18名、ネパールから18名参加。 眼科 外来:1022名 手術:84名 |
2011年12月 | ボジュプール キャンプを施行 眼科、外科、耳鼻科、小児科の4科、日本から15名、ネパールから8名が参加。 眼科 外来:1023名 手術:31名 |
2012年3月 | 第4回NAMO BUDDHAアイキャンプを施行 眼科、形成外科の2科、日本から14名、ネパールから16名参加。 眼科 外来:1280名 手術:70名 |
我々はネパールに住むチベットの人たちやヒマラヤ地域の人々をサポートするために活動しています。彼らの笑顔を出来る限り守っていきたい。その思い1つです。
どこでしているの??
ネパールのカトマンズ郊外にある、NAMO BUDDHAという寺院を拠点に置いています。
ここは、お釈迦さまが前世でオナカをすかせたトラに自らの身体を与えて喰われたとされる伝説の地として有名です。四字熟語にもなっており捨身飼虎(しゃしんしこ)と言われています。
(法隆寺の玉虫厨子にも捨身飼虎図が描かれている)
アイキャンプって??
文字通りアイ=眼 眼のキャンプです。医療施設のない地方の町や村に行って眼のことで少しでも困っている方を助けるネパールやインドで行われている医療活動のことです。主に外来、手術、メガネ処方などを行います。ほとんどがネパール人チームと合同で協力して行います。ネパール人との交流そして技術の指導になるからです。そして日本人チームは眼科医、検査技師、看護師、ボランティアからなりネパール人チームも同様の構成です。我々は3日間(移動を含めると5日間。現在はこれが主流の期間)と期間を決めて病院のない地方に出向き、学校、寺院などの建物を借りて仮設の診療所や手術室、病棟作り、外来診察や手術を行います。
町や村では、学生、僧侶などのボランティア達が患者や医療チームの住居を確保し食糧を提供し、地域のボランティアを集めて始めます。医療費のすべては我々の様なNGO団体とネパールの病院などで負担し、患者はすべて無料で受けることができます。
現在のネパールでは推定失明患者は約15万人でそのうち手術によって光を取り戻すことが出来る人は10万人と言われています。
多くのひとが日本ではほぼ当たり前に治療の出来る白内障で失明しています。
今この瞬間にも僻地に住み、貧しさ故に病院に行けない大変な数の人が失明の闇の中で生きています。
ネパールのアイキャンプでは眼内レンズ、医薬品を含め、
一人の白内障患者を手術するのに1000円あれば足りるのです。
我々は2つの事を心に置きアイキャンプを行っています。
我々が笑顔でなければ患者は安心しません。まして言葉も通じないのです。
ボランティアです。強制ではありません。異なった施設からいろいろな人が集まります。
お互いを尊重し、楽しんで、アイキャンプをしてネパール人の患者も医療側も気持ちよく
仕事を出来るよう無理をせず出来る範囲で行いましょう。